妊娠したときのことを思い出してひねり出す その2

  • 妊娠がわかってからの動き

検査薬で「+」反応が出た後、子供ができたかもしれないと旦那にメールを打った。
旦那は基本的にメールの返事を返さない人(友達はもう諦めている)なので、期待はしていなかったが、こんな時でもやっぱり返事は返ってこなかった。正直辛かった。結婚式が近かった為、体力的・精神的に追い詰められている状態の上に、「未知の世界」のことが動き出し、何もかも不安になった。早く「安心していいよ」なーんて甘ーい言葉が欲しい時なのに、何もナイ。それから面白いくらい何事もマイナス方面にばかり考えるようになり、最終的に旦那の返事が来ないうちに、ひどい言葉を書いたメールを送った。(「嬉しくないなら産みません」的なやつ。今となっては「赤ん坊よ、ごめん」と思う。)

結局それからすぐに旦那から「なになに?!なんでそんなことになっちゃうのさ!!」って感じの返事が来て、多少気持ちは落ち着いたけれど、旦那の様子が“動揺を隠せません”的な感じだったので、「おのれ お前は 出すだけで 気持ちよかろうが、わしは それから 腹でっかくなって 一人 ニンゲンを産むんだよ!!お前に 子宮 く れ て や ろ う か」と思った。

妊娠検査薬で結果が出た週末に、二人で婦人科に行って診てもらうと、「あーできてますね。赤ちゃんの袋ができてます。0週目かなー。」と、診断された。赤ちゃんの影っていうのはまだなかった。丸い「泡」みたいのがポンと浮いているような写真を貰った。
診断してくれた先生は幸いにもいい人で、「よかったじゃない!おめでとう!」と、不安になっている私を察してか否か、とても明るい調子で接してくれた。

先生はこのとき「今の時代になっても、普通に赤ちゃんがお腹の中で育たなかった、っていう例はたくさんあるから、赤ちゃんの発育状態が安定してからみんなに公表したほうがいいよ」と言った。


2週間後、妊娠のことは出席者には誰にも打ち明けず、結婚式を挙げた。



つづく