時間とわたし

私の彼はマイペースだ。マイペースの極みという印象が強い。というか極みだ。週末はいつも私から連絡しなければならない。放っておけばずっと寝ているし、こちらから連絡しないでいると夜まで連絡をよこさないので、時間がもったいないから私からいつも連絡する。
家が近いので、車を時速80キロでぶっ飛ばして「ぅおおおおおお」とドアをガシガシ叩いて起こすこともある。最近はいつもそうだ。毎回続いていてこれが嫌かと言われれば、嬉しいということはない。嫌だ。まだかなと待っているのはつまらないし有効に時間を使えない。

今日もそうだった。何度も繰り返すことなので、たびたび怒ってはいる。週末は会うことになっているが、仕事の時もあったりするからそれくらいは連絡がほしい。今日も、週末一度くらいは連絡よこしなよ!!と言った。

彼にごめんなさいと言われると許してしまう。あたしはバカな女房になりそうな気がする。笑って許してしまう。笑って許してしまうたびに、「この人が浮気をしたらあたしは笑って許してしまうのかなぁ・・・」と思う。暗い。「一度も連絡をよこさない」ことと、「浮気」とでは比較することではないかもしれない。

そういう彼のどこがいいのかというと、普段、ふつうにしてる行動が、おもしろくてしょうがない、かわいくてしょうがないということだ。親の心境というのはこんな感じかなぁと思わせる。
他人に自分らの写真を見せると「お姉さんみたいだなあ」と言われる。実際は私の方が3歳下である。自分の老け顔と彼の童顔がそうさせているのだとは思うが、実際、立場的にもそんなんなのかもしれない。ただ私が尻に敷いているという訳ではない。彼は懐が深い。
ふしぎなバランスでゆらゆらと私達は上手く行っているんだと思う。




今日「誰も知らない」を見に行った。映画が終わった後になんとなく手を繋いだらほっとして涙が出てきた。