新人時代

宮史郎 おんなの道

美容院に行った。
今日も担当のお兄さんは本当にカッコ良かった。


なぜか最後の仕上げを新人君がやってて。
普通、最後の仕上げは担当美容師さんがやるみたいなんだけどさ。


「あ、あ、ちょっとまって、なんか、ムースつけすぎじゃない?
 あ、二回も?ああ、あれ?三回?あれれれべとべと!!」

何度そう言おうとしたか。つけまくる!!
重いよ髪が。ムースで。
で、超多忙な担当のお兄さんがやっと戻ってきて
あたしの髪形を見て驚いてた。
「……これ、誰やったの?」って、
静かに新人君に怒ってたよ。
ホントはやっぱし担当者が仕上げらしいわ。
ハハハ、俺だよ俺俺、怒りたいのは。
モーレツに怒りたかったよ。暴れちゃうぞ!
でも新人時代は誰にでもあるからね。

新人君、頑張ってくれよ。こんなこともあるさね。
まぁ勝手にどんどん進めないっつうことですよ。
わかんないことはちゃんと聞いた方が良いみたいよ。



ガチガチになった髪をほぐしながら
愛しの美容師さんは私の髪を丁寧に
もう一度仕上げてくれました。
ほんと、腕が違うと仕上がりも違うわー
一時は宮史郎みたいになってて
悲しいメロディーが聞こえてきたね。