産婦でポン(お産・一通りの流れの記録)その4

朝5時
子宮口全開が確認できたので、歩いて分娩台に移動する。分娩台に上がると、両足に「役所の人がしてる袋状の腕カバー」みたいなのをつけられて、その後はお馴染みのM字開脚スタイルで準備完了。旦那は自分の頭の後ろについて見守るものだと思っていたが、自分の腰あたりの位置(真横)についていてびびる。そんなんじゃアカンボがリアルにズルズル出てくるところが丸見えじゃないか!!どうすんだよ血は大丈夫なのか旦那、と思ったが、自分のことで精一杯なので、旦那は放置でそのまま最終段階をむかえる。「陣痛の波が来たら一緒にいきんでくださいね」と言われ、“痛いと思ったらグググググッ!!と力を入れる(力いっぱいふんばる)”という動きを何度もする。この最終段階で思ったことは、「あ、出るときって痛くないんだ」ということ。妊婦の時代、リアル出産ビデオを見た際に、どう考えても入り口(もしくは出口)からアカンボが出るシーンが一番痛そうに見えて、気分まで悪くなっていたのだが、実際経験してみると違う。もう出てくるときは痛いとかそんなんじゃない。「痛い」じゃなくて「ギチギチに詰まってる」感覚。だからいきんでいきんで、いきみまくるだけ。早く出したいの一心。陣痛に合わせて力まなければいけなかったのだけれど、とにかく早く出したいから、お腹が痛くなくても「出ます!!出ます!まだいけます!!」と言ってヤケクソになっていきみ続ける。1時間15分後、ググググ・・・・ズルン!という感じで娘ヒーコ誕生。後に助産師さんから聞いたところによると、娘は頭と手が一緒に出てきたらしい。(ウルトラマンが飛ぶポーズを想像してください)

娘はきれいに洗われてすぐに自分の元に戻される。「よかったね、よかったね」と声をかけた。助産師さんが「おっぱい吸わせてみる?」と言ったので生まれて5分後くらいからおっぱいをあげる。実際母乳が出ていたかどうかは不明。ついさっきまで羊水の中でぷかぷかと浮いていた赤ん坊が、外の世界へ出てたった5分で、今まで見たこともない乳首を吸うっていうのは神秘だと思った。

その後は出口(もしくは入り口)を切った時の傷を担当医に縫ってもらう。
分娩を終えた部屋には担当医と私しかおらず、二人っきりのガチンコ陰部縫い真剣勝負。ちくちく陰部を縫う担当医がなにも喋らないので、思わず私(陰部を縫われながら)から話しかけ、にこやかに世間話をした。(陰部を縫われながら)