妊娠したときのことを思い出してひねり出す その3

結婚式が無事に終わり、新婚生活が始まった。実家から出たことのなかった私は、いきなり一人の男の食事の世話をし、仕事も今まで通り行き、日常生活もきちんと組み立てていかなければならないという重労働に辟易した。
旦那は結婚式が終わると途端に深夜帰りもしくは連日泊り込みになり、彼の仕事の忙しさも半端じゃない様子だった。

つわりがなんとなく始まったのはこういう生活が2週間くらい続いた辺りからだと思う。
つわりというと、よくテレビで見る「ゥウッぷ」と言ってトイレに駆け込んでゲロベーっつうのがイメージだったのだけれども、私の場合は「食べづわり」というものだった。とにかくお腹が空くと死ぬほど気持ち悪くなる。ほんとに「食べないとシヌよ(片言)」と思う。お腹が気持ち悪くて何もできなくなってしまう。だからこの時期は、本当はカラダには悪いんだけども、手早くできるカトキチの冷凍うどんやら冷凍蕎麦やら、「冷凍一品もの」がかなり役に立った。
つわりだけではなく、食べ物の偏った嗜好というものも出てきて、(過去にも書いたけれども)トマトベースのスパゲッティが食べたくて食べたくて、特にペンネアラビアータが毎日でも食べたいという気分に襲われた。実際ペンネアラビアータはほぼ毎日食べていたし、会社の食堂では1日置きにナポリタンを食べていた。すこし狂。

こんな症状を自覚しながらも、自分が「母親」になるんだという自覚はなかった。医者に「コップ一杯ならいいですよ」と言われたのをいいことに、ビールや水割りなどをしっかり飲んでいた。旦那も同様に自覚などなく「昔の人は妊娠中でも鍬や鋤を持って畑で働いていたんだ」と、都会育ちのお前が一体どこで見てきたのかと言いたくなる発言を平気でしていた。

さて、おとなのじかん。あまりシモバナシが好きじゃない方はここでさようなら。

一年の交際を経て夫婦になったにもかかわらず妊娠してしまって夜の生活はどうするんですか年頃の若妻よと思う方もいらっしゃるかもしれない。でもね妊娠中もふだんと変わらず・・・・ですよ。(下品)
内田春菊の「私たちは繁殖している」という本で「妊娠してるから中で出してもいいよ・・・(この『…』がいやらしい)」というコマがあるのだが、まさにソレ。すいません。だた、後々ニンシン本を読むと「精子は子宮を収縮させる作用がある」とか「早産を引き起こす作用がある」など、中でっつうのはよくないようだ。
でもこの頃は若さに任せて青い時間を送っていた。あぁなつかしい。

ちなみにこの「繁殖本」は近所に住む友人から大学時代に借りたもので、まだ返していない。この前本人にその話をしたら、「もう別のを買った」と言われ、反省。ごめんなさい


では今日はこの辺で。